【Canon EOS R8 Mark II正式発表】ついにIBIS搭載。4K60P・FHD180P対応で10月29日発売

キヤノンは2026年9月16日、フルサイズミラーレスカメラの新製品「EOS R8 Mark II」を正式発表した。発売日は2026年10月29日を予定している。
2023年4月に発売された「EOS R8」の小型・軽量コンセプトを継承しながら、ボディーデザインを一新。新たにボディー内5軸手ブレ補正機構(IBIS)やマルチコントローラーを搭載したほか、動画では6Kオーバーサンプリングによる4K/60P、フルHD/180P、Canon Log 3、カスタムピクチャー、LUTのカメラ内適用などに対応する。
キヤノンオンラインショップ価格はボディー単体で275,000円(税込)。
「RF45mm F1.2 STM」を組み合わせたレンズキットは317,900円(税込)、「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」レンズキットは324,500円(税込)となる。
- 1. EOS R8の小型フルサイズ路線を継承しながらボディーを刷新
- 2. EOS R8で非搭載だったIBISを新たに搭載
- 3. 6Kオーバーサンプリングによる4K動画に対応
- 4. フルHDは最大180Pへ。1/6倍スローも可能
- 5. Canon Log 3は最大14stop。カスタムLUTもカメラ内へ
- 6. 「レビュー用AF」や自動フォーカスアウトも搭載
- 7. 自動水平補正やS&F動画モードも搭載
- 8. ライブ配信はUSB・HDMI・RTMPなど4方式に対応
- 9. Wi-Fi 6・5GHz帯に対応
- 10. EOS R8から何が変わった?
- 11. 価格は27万5,000円。10月29日発売
- 12. まとめ|「軽いフルサイズ」から小型の映像制作機へ
EOS R8の小型フルサイズ路線を継承しながらボディーを刷新

EOS R8 Mark IIは、有効約2,420万画素の35mmフルサイズCMOSセンサーと映像エンジン「DIGIC X」を搭載する。
解像度だけを見ればEOS R8から大きく変更されておらず、静止画撮影時の常用ISO感度もISO100~102400。電子シャッター使用時にはAF/AE追従で最高約40コマ/秒の高速連続撮影に対応する。
一方、外観は従来のEOSシリーズに見られた曲線主体のデザインから、直線と円弧を組み合わせたシャープなデザインへ変更された。
操作系ではEOS R8にはなかったマルチコントローラーを新たに搭載。キヤノンは操作性について、上位機「EOS R6 Mark III」に匹敵するものとしている。
ボディーサイズは約131.4×90.0×79.7mm。質量はバッテリーとメモリーカードを含めて約546g、本体のみで約499gとなる。
初代EOS R8はバッテリーとカード込み約461gだったため、約85g重量が増加した。ただし、後述するIBISを新たに搭載しながら約550g以内に収めており、フルサイズ機としての携帯性は引き続き大きな特徴となる。
EOS R8で非搭載だったIBISを新たに搭載

EOS R8 Mark IIにおける大きな変更点の一つが、ボディー内5軸手ブレ補正機構の搭載だ。
EOS R8ではレンズ側のISや動画電子ISを利用する構成だったが、Mark IIではセンサーシフト式の手ブレ補正をボディー側に搭載する。
対応RFレンズの光学式手ブレ補正との協調制御では、CIPA2024規格準拠で画面中央最大7.5段、周辺最大7.0段の補正効果を実現するという。
小型フルサイズというEOS R8の立ち位置を維持しながらIBISを搭載したことで、手持ちでの低照度撮影だけでなく、動画撮影時の運用自由度も大きく向上した。
ジンバルを使用しないワンマン撮影や、イベント、ドキュメンタリー、旅行撮影など、機動力を優先した撮影ではMark IIの恩恵を感じやすいだろう。
6Kオーバーサンプリングによる4K動画に対応

映像制作の観点で注目したいのが動画機能だ。
EOS R8 Mark IIは、実質6K相当の画像を読み出して4Kへリサイズする6Kオーバーサンプリング処理に対応。
クロップなしの4K撮影時に、高い解像感とディテールを持つ4K映像を記録できる。
4K UHDは最大59.94/50.00fpsに対応し、10bit 4:2:2記録も可能。記録フォーマットにはXF-HEVC SおよびXF-AVC Sを採用する。
動画仕様を見ると、単なる写真機の動画機能というより、近年のCINEMA EOSや動画志向のEOS Rシリーズで整備されてきたワークフローを小型ボディーへ落とし込んだ印象が強い。
メイン記録ではH.265/HEVCによる4K 4:2:2 10bit記録時に、4K59.94/50.00Pで最大225Mbpsに対応する。
フルHDは最大180Pへ。1/6倍スローも可能
ハイスピード撮影も強化された。
フルHDでは最大179.8fpsのハイフレームレート撮影に対応。30Pタイムラインへ配置した場合、最大1/6倍速相当のスローモーション表現が可能となる。
さらにフルHD/180Pでもフルサイズの広い撮影範囲を利用できるため、4K素材と組み合わせる際にも画角や被写界深度の違いを抑えやすい。
スポーツ、ミュージックビデオ、イベント、商品映像など、一瞬の動きを印象的に見せたい撮影では有効な機能になりそうだ。
Canon Log 3は最大14stop。カスタムLUTもカメラ内へ

EOS R8 Mark IIは、カラーグレーディングを前提としたCanon Log 3にも対応する。
キヤノンによれば、4K29.97/25.00fps・ISO800設定時に最大14stopのダイナミックレンジを確保する。
さらに注目したいのがカスタムピクチャーとLook Fileへの対応だ。
.cube形式のLUTをカメラへインポートし、撮影時のルックとして使用できる。キヤノンは2026年9月時点でCanon LUT Libraryに41種類のLUTを用意しており、Camera Connectを利用すればスマートフォンからLUTをダウンロードし、そのままEOS R8 Mark IIへ転送することも可能としている。
撮影後にすべての素材をカラーグレーディングするだけでなく、撮影段階から完成イメージに近いルックを作り込むワークフローも取りやすくなる。
短納期の企業映像、SNSコンテンツ、イベント収録などでは特に使いやすそうだ。
「レビュー用AF」や自動フォーカスアウトも搭載

YouTubeや商品レビュー用途を意識した機能も盛り込まれている。
「レビュー用AF」では、カメラに向かって人物が話している状態から商品をレンズ前へ差し出すと、至近側の被写体へ自動的にフォーカスを切り替える。
応用撮影ゾーンでもレビュー用AFを使用でき、USB接続だけでなくHDMIを利用したネットワーク配信時にも利用可能。カスタムピクチャーとの併用にも対応する。
また、ボタン操作によって自動的にピントを外す「フォーカスアウト」機能も搭載。
ぼかし量は5段階、速度は10段階から設定でき、MVやCMなどで使われる意図的なフォーカスアウト表現をワンオペでも簡単に取り入れられる。
EOS R8 Mark IIでは撮影そのものだけでなく、「一人で映像を作るクリエイター」をかなり意識した機能構成になっている。
自動水平補正やS&F動画モードも搭載
動画撮影では、画面の傾きを自動補正する「自動水平補正モード」も搭載する。
ハイアングルやローアングルなど、カメラを水平に保つことが難しい撮影でも水平を維持しやすく、縦位置動画にも対応する。
さらにスロー&ファストモーション(S&F)動画モードを搭載。
4Kでは最大2.5倍スローから59.94倍ファスト、フルHDでは最大7.5倍スローから59.94倍ファストまでカメラ内で設定できる。
ライブ配信はUSB・HDMI・RTMPなど4方式に対応

EOS R8 Mark IIはライブ配信機能も大幅に強化されている。
USB接続ではUVC/UACに対応し、PCとUSBケーブルで接続することでWebカメラとして利用可能。最大4K/60PでのUSB映像出力にも対応する。
USB Power Deliveryによる給電にも対応するが、USB給電中は4K/60Pおよび4K/30Pを選択できないため、長時間の4K配信では運用方法を事前に確認する必要がある。
さらにHDMI接続によるライブ配信にも対応する。
ATEMシリーズなどのライブスイッチャーへ映像を入力し、複数台のカメラやPC映像と組み合わせたライブプロダクションへ組み込むことも可能だ。
Camera Connect経由ではRTMP/RTMPSによるワイヤレス配信にも対応し、PCを使用せずカメラから直接ストリーミングする構成も取れる。
YouTube撮影だけでなく、イベント配信や企業配信などを行うユーザーにとっても興味深いアップデートだ。
Wi-Fi 6・5GHz帯に対応
通信面ではWi-Fi 6をサポート。
EOS R8が2.4GHz帯のみだったのに対し、EOS R8 Mark IIでは2.4GHzに加えて5GHz帯にも対応した。大量の静止画や動画データをスマートフォンやルーターへ転送する際の高速化が図られている。
USB Type-C端子はUSB 10Gbps(USB 3.2 Gen 2相当)に対応。
外部端子としてHDMIマイクロ端子、3.5mm外部マイク入力、3.5mmヘッドフォン端子も搭載する。
動画の音声記録はLPCM 24bit/4chまたはAAC 16bit/2chに対応している。
EOS R8から何が変わった?

EOS R8 Mark IIは、センサーの有効画素数やDIGIC X、電子シャッター最高約40コマ/秒といった基本性能を維持しながら、撮影時の安定性、操作性、映像制作機能、通信機能を大幅に強化したモデルといえる。
| 主な仕様 | EOS R8 | EOS R8 Mark II |
|---|---|---|
| センサー | 約2,420万画素フルサイズ | 約2,420万画素フルサイズ |
| 映像エンジン | DIGIC X | DIGIC X |
| ボディー内手ブレ補正 | 非搭載 | 5軸IBIS |
| 最大手ブレ補正 | ― | 中央最大7.5段 |
| 電子シャッター連写 | 最大約40コマ/秒 | 最大約40コマ/秒 |
| 4K | 最大60P | 最大60P |
| フルHDハイフレームレート | 最大120P | 最大180P |
| Canon Log 3 | 対応 | 対応・最大14stop |
| カスタムLUT | ― | 対応 |
| マルチコントローラー | 非搭載 | 搭載 |
| Wi-Fi | 2.4GHz | Wi-Fi 6・2.4/5GHz |
| 質量 | 約461g | 約546g |
初代R8の約461gという極端な軽さは若干後退したものの、その85gと引き換えにIBIS、操作系、動画制作機能、通信機能が加わったと考えれば、Mark IIの方向性は明確だ。
特に動画では、スペック表上の「4K60P」だけを見ると初代と大きく変わらないように見える。しかし、FHD180P、14stopのCanon Log 3、カスタムピクチャー、Look File、XF-HEVC S/XF-AVC S、自動水平補正、レビュー用AF、4ch音声、ライブ配信機能など、実際の制作ワークフローに関わる部分は大きく拡張されている。
価格は27万5,000円。10月29日発売
EOS R8 Mark IIの発売日は2026年10月29日。
キヤノンオンラインショップでの販売価格は、EOS R8 Mark IIボディーが275,000円(税込)。
RF45mm F1.2 STMを組み合わせた「EOS R8 Mark II・RF45 F1.2 STM レンズキット」は317,900円(税込)、RF24-105mm F4-7.1 IS STMを組み合わせた「EOS R8 Mark II・RF24-105 IS STM レンズキット」は324,500円(税込)となる。
記録メディアはUHS-II対応のSD/SDHC/SDXCメモリーカード。バッテリーには従来と同じLP-E17を採用する。
まとめ|「軽いフルサイズ」から小型の映像制作機へ
EOS R8 Mark IIは、EOS R8のコンセプトそのものを変更したモデルではない。
約2,420万画素フルサイズセンサー、DIGIC X、最高約40コマ/秒の電子シャッター連写、6Kオーバーサンプリング4Kといった基本性能を引き継ぎながら、「小型・軽量フルサイズ」で不足しやすかった部分を重点的に補強している。
その中でも最も大きいのがIBISだろう。
さらにマルチコントローラー、FHD180P、Canon Log 3最大14stop、LUT、カスタムピクチャー、4ch音声、自動水平補正、Wi-Fi 6、USB/HDMIを含むライブ配信機能まで追加されたことで、動画制作者から見たEOS R8シリーズの立ち位置は大きく変わった。
約546gというサイズにフルサイズセンサーとIBIS、4K60P、Log撮影、ライブ配信機能まで収めたEOS R8 Mark IIは、写真と動画を1台でカバーしたいユーザーはもちろん、ジンバルや大型リグをできるだけ使わず、少人数・ワンマンで撮影する映像クリエイターにとっても注目すべき1台になりそうだ。
発売日は2026年10月29日。ボディー単体のキヤノンオンラインショップ価格は275,000円(税込)となっている。
本記事は、RE EARTH TV編集部がメーカー公式サイト、公式発表、取材内容などの情報をもとに制作しています。
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