- 2026年9月3日
- #Galaxy Watch#Samsung#Suica
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Blackmagic Designが、新たなカラーサイエンス「Blackmagic Generation 6 Color Science」の展開を開始した。
2026年9月14日に公開された「Blackmagic RAW 6.0」ではGeneration 6 Color Scienceへの対応が追加され、Blackmagic URSA Cine 12K LFでは「Blackmagic Camera 10.3」によってカメラ内部からGen 6を利用可能となった。
さらに注目したいのは、Gen 6が最新カメラだけの機能ではないことだ。
DaVinci Resolve 21.1では、既存のBlackmagic RAW素材に対してGeneration 6 Color Scienceをデコードオプションとして使用できる。 Blackmagic DesignはPYXISやPocket Cinema Cameraシリーズなどで収録したBlackmagic RAWについてもGen 6ワークフローを利用できるとしており、既存ユーザーにとっても大きなアップデートとなる。
まず整理しておきたいのが名称だ。
今回登場したのは、厳密には「Blackmagic RAWの第6世代」という新しいRAWフォーマットではない。
「Blackmagic RAW 6.0」はBlackmagic RAWを扱うSDK/ソフトウェアのバージョンであり、映像の色処理を担う新世代技術が「Generation 6 Color Science」だ。
Blackmagic RAW 6.0ではGen 6 Color Scienceへの対応に加え、Windows ARM64/ARM64ECのネイティブ対応や、Blackmagic Cinema Camera 6K L-Mountで収録された対応BRAWクリップのレンズ補正機能も追加されている。
一般的には「Blackmagic RAW Gen 6」などと呼ばれることもありそうだが、正確にはBlackmagic RAW+Generation 6 Color Scienceという関係になる。
Generation 6で最も大きな変更となるのが、カラー処理パイプラインだ。
Blackmagic Designによると、Generation 6では処理パイプラインそのものをDaVinci Wide Gamutを中心とした構造へ再設計している。
DaVinci Wide Gamutは非常に広い色域を持つ作業用色空間で、センサーが取得した色情報を保持したままポストプロダクションへ受け渡すことを目的としている。
Generation 5ではBlackmagic Film Wide Gamutを起点として処理し、その後DaVinci Resolve側の作業色空間へ変換するワークフローが基本だった。
Generation 6では、最初からDaVinci Wide Gamutを中心として処理することで、Resolveへ入るまでのカラートランスフォームを一段減らせる。
つまり撮影からカラーグレーディングまで、より一貫したカラーマネジメントが可能になるというわけだ。
Generation 6では、単に作業色空間を変更しただけではない。
Blackmagic Designは、より自然で心地よいスキントーンと、高精度な色再現をGen 6の特徴として挙げている。
特に違いが現れやすいのが、明るく露出された部分だ。
Blackmagic Designが公開した比較では、Gen 6は明るい肌や衣服などでも本来の色を保持しやすくなっており、Generation 5からGeneration 6へ変更すると、赤色についてもより深く鮮やかな方向へ再現が変化する。
白飛び直前の明るい領域でも「明るさだけが残って色が薄くなる」現象を抑え、色相や彩度をより自然に維持する方向へ改善されている。
人物撮影、ウェディング、ライブ、商品撮影など、肌や鮮やかな色を扱う撮影では特に恩恵を感じやすそうだ。
Blackmagicのカラーサイエンスは、Blackmagic RAWの進化とともに改善されてきた。
大きく整理すると以下のようになる。
| Generation 4 | Generation 5 | Generation 6 | |
|---|---|---|---|
| 登場時期 | 2018年頃 | 2020年 | 2026年 |
| 大きな特徴 | Blackmagic RAW初期を支えたカラーサイエンス | 新しいFilmカーブ | DaVinci Wide Gamut中心へ再設計 |
| ガンマ/色処理 | Gen 4 Film | 新しい12-bit Filmカーブ | DaVinci Wide Gamutベース |
| スキントーン | 従来世代 | 大幅改善 | さらに自然な方向へ改善 |
| 高彩度カラー | 従来処理 | ネオンなどを改善 | 明部を含めさらに改善 |
| Resolveとの連携 | BRAWワークフロー | 強化 | DWG中心でさらに統合 |
| 既存BRAWへの適用 | ― | Gen 4素材をGen 5で解釈可能 | 既存BRAWをGen 6でデコード可能 |
Generation 4は、2018年にBlackmagic RAWが登場した時期に採用されたカラーサイエンスだ。
Blackmagic RAWではISO、ホワイトバランス、露出、コントラスト、彩度などをポストプロダクション側で変更でき、カメラで取得した情報を柔軟に扱えるRAWワークフローを実現した。
現在見るとGen 5やGen 6と比較して古い世代になるものの、Blackmagic RAWと非破壊RAW調整の基礎を作った重要な世代といえる。
DaVinci Resolveでは、Gen 4で収録されたBlackmagic RAW素材を後からGen 5として解釈することも可能だった。
2020年にURSA Mini Pro 12Kとともに登場したGeneration 5では、カラーサイエンスが大幅に刷新された。
Blackmagic DesignはGen 5について、新しいFilmカーブによってセンサーから得られる大量の色情報を活用し、スキントーンや高彩度カラーの再現性を向上させたと説明している。
特にネオンサインや自動車のテールランプなど、高コントラスト環境に存在する鮮やかな色の表現が改善された。
また現在のBlackmagic Cinema Camera 6KやPYXISなどでは、ハイライトとシャドウの色情報をより多く保持するダイナミック12-bitガンマカーブが採用されている。
Generation 4から5への変化が「Filmカーブと色再現そのものの大幅な刷新」だったとすれば、Generation 6はそこからさらに一歩進み、撮影からDaVinci Resolveまでのカラーパイプライン全体を整理した世代と考えると分かりやすい。
Generation 6では出力側の考え方も変わっている。
DaVinci Wide Gamut内で保持された映像は、その後3D LUTによって必要な出力色空間へ変換できる。
Blackmagic DesignはRec.709、Rec.2020、P3などのプリロードLUTを用意し、それぞれに最適化されたガマットコンプレッションを組み込んでいる。
Generation 5まで用意されていた標準的なVideo系色空間に代わり、Gen 6ではRec.709ディスプレイ向けのBlackmagic Rec.709 BT.1886 Technical Transformも導入されている。
撮影素材を単純に「Logから709へ変換する」というだけではなく、広色域で情報を保持したまま、最終的な表示環境に合わせて適切に圧縮・変換する設計がより明確になった。
今回のアップデートで非常に大きいポイントがこれだ。
Generation 6は、新しく撮影する素材だけのカラーサイエンスではない。
DaVinci Resolve 21.1とBlackmagic RAW 6.0 SDKでは、Blackmagic RAWファイルのデコードオプションとしてGeneration 6を利用できる。
Blackmagic Designは、PYXISやPocket Cinema Cameraシリーズを含むBlackmagicカメラのBRAW素材、さらに既存のBlackmagic RAWフッテージにもGen 6を利用できるとしている。
たとえば、過去にBlackmagic Pocket Cinema Camera 4K/6Kシリーズで撮影したBRAW素材をDaVinci Resolve 21.1へ読み込み、Generation 6ベースで再びグレーディングするという使い方も可能になる。
これは長期間にわたるドキュメンタリー制作や、複数世代のBlackmagicカメラを混在させる案件で特に有効だ。
カメラを買い替えなくても、既存のRAW素材から新しいカラーサイエンスの恩恵を受けられる可能性がある。
Blackmagic RAWならではの大きなメリットだ。
ここは誤解しやすい。
Generation 6へ切り替えたからといって、撮影時にセンサーが記録していなかったダイナミックレンジやディテールが新しく復活するわけではない。
RAWファイルに記録されているセンサーデータそのものが変化するのではなく、そのデータをどのようなガンマ、色域、カラートランスフォームで解釈するかが変わる。
そのため同じBRAW素材でも、Gen 5とGen 6ではスキントーン、高彩度カラー、ハイライト付近の色、コントラストの見え方などが変化する可能性がある。
言い換えれば、Gen 6は「RAWデータを増やす技術」ではなく、既に記録されているRAWデータを、より現代的なカラーパイプラインで引き出すためのアップデートだ。
Generation 6を聞いて「URSA Cineユーザー向けの話」と感じる人も少なくないだろう。
実際、カメラ内部でGeneration 6 Color Scienceに対応した中心的なモデルは、Blackmagic Camera 10.3へアップデートしたURSA Cine 12K LFだ。
しかしポストプロダクションに目を向けると話は変わってくる。
Blackmagic RAWで撮影しているユーザーであれば、Gen 6はかなり広い範囲に関係する。
Pocket Cinema Camera、Cinema Camera 6K、PYXISなどでこれまで蓄積してきたBRAW素材を、DaVinci Resolve 21.1上で新しいカラーサイエンスを使って再解釈できるためだ。
特にBlackmagic Pocket Cinema Camera 4K/6K/6K G2/6K Proを長年使用している映像制作者にとっては、カメラ本体の世代を超えて素材を再利用できるという意味でも興味深い。
既存の案件をすべてGen 6へ変更すべきかというと、必ずしもそうではない。
すでにGeneration 5でカラーグレーディングを完成させているプロジェクトの場合、途中からGen 6へ変更すれば、当然ながら映像の見え方が変化する可能性がある。
納品済み案件やカラーが確定しているプロジェクトを無理にGen 6へ変更する必要はない。
一方、新規案件や、これから本格的にグレーディングを始めるBRAW素材であれば、Gen 5とGen 6を比較してみる価値は大きい。
とりわけDaVinci Wide Gamut/Intermediateを中心としたカラーマネジメントを使用しているユーザーにとって、Gen 6はこれまで以上に自然にDaVinci Resolveのカラー管理へ組み込める設計になっている。
Generation 6 Color Scienceは、一見すると単なる「色味のアップデート」に見える。
しかし、その本質はもう少し大きい。
Generation 4でBlackmagic RAWの基盤を作り、Generation 5では新しいFilmカーブと色再現を導入。そしてGeneration 6では、DaVinci Wide Gamutを中心として撮影・RAWデコード・カラーグレーディング・最終出力までをより一貫したパイプラインへ統合した。
さらに既存のBlackmagic RAW素材にも新しいカラーサイエンスを適用できる点は、RAWで撮影する意味を改めて感じさせる。
数年前に撮影したBRAW素材でも、デコード技術の進化によって新しいルックやワークフローを試せる。
これはProResや一般的な動画コーデックとは異なる、Blackmagic RAWならではの大きな魅力だ。
Blackmagic Generation 6 Color Scienceは、最新のURSA Cineユーザーだけでなく、Pocket Cinema CameraやPYXIS、Cinema CameraシリーズでBRAWを撮り続けてきた映像制作者にとっても注目すべきアップデートといえるだろう。
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